戦後、日本の高度成長期のものづくりは人海戦術にて時間を費やし発展してきました。
しかし中国や東南アジアの台頭により日本では、これまでの作り方を変えなければ生き残れない時代になりました。
自動化やロボット、デジタル化がそれです。
東京JIMTOF見た後に、タイMETALEX展示会、ドイツEMO展示会と続けて製造業の未来を見てきましたが、ざっくり感じたことは日本はとにもかくにもクオリティ重視で、だから日本製が評価されてきたのでしょう。海外はクオリティそこそこだけど使えればいいじゃんで、この「そこそこ品質」が元々あるデザイン力から高度なIT技術を駆使し高まったので世界シェアを取ってきてるのだと分かる気がしました。
例えば高級ホテルは知りませんが、実際海外の普通レベルのホテルに泊まればテレビ、エアコン、冷蔵庫、レンジ、洗濯機に乾燥機など日本製をほぼ見ませんでしたし。
規制なのか分かりませんが世界の先端を走り席巻していた日本製のパソコンもソフトも携帯電話もITも太陽光もバッテリーもAmazon商品見れば、日本製はほぼ駆逐されてるのが分かります。
それでもまだ基幹技術は日本に優位性があるのは確かで、技術は2番じゃダメなのです。農業含め、国単位で世界のトップを走り続けられるよう教育から研究に投資し、ルールも現代版に再構築し直す意味での規制緩和も政治家に期待するところです。
小規模製造業は作るだけの時代から過渡期を迎え、大手企業が求める「こと」をクリアできなければ一部の技術がある企業を除き淘汰される現代になり、これまでと同じやり方では次の時代は築けません。持続可能にするにはまだ機械でできない職人技術という個の力が重要なファクターであることは間違いないのかなと思います。
工程は属人化するのではなく全ての社員が多能工になり、その中でも特にハイレベルな加工技術を持ち合わせる組織作りが唯一の道で、他社のロールモデルとなり常に先頭を走れることになります。
すると付加価値の高い仕事を選べるようにIT技術を駆使して更に無駄を省き、再構築することが当面の目標なのかなと思います。
結果、扱い製品単価は正当に値上げでき、当たり前に昇給し、それでも時短は可能で、余暇と仕事のライフワークバランスがベストになるはずです。
大手企業を真似しようとしても特に人的リソースが違い過ぎて物理的に不可能です。
加工技術がある企業はM&Aで大手のマネジメント受け生き残る道も残ってはいますが、そうは簡単ではありません。
日本の中小企業数が多いなどたまにネット記事など拝見しますが、実際は人口100万人当たりの中小企業数で見ると日本はOECD33か国の中で31番目で、人口当たりで見れば中小企業数の少ない国といえますが大半の小規模企業のマーケットが国内なのと少子高齢化がソフトランディングの原因なのでしょうか。
小規模には小規模にしか出来ないことがあり、それは小回りが利くと言う意味での機動力や、意思決定の速さだったりするわけですから、この残された手段を使い技術集団になるという目的を果たす為に皆が同じ方向を向き協力しながら全員が努力しなければいけません。
皆が幸せになるためには特定の人だけではダメで、皆が知識も技術も努力精進するワンチームになる必要があるということです。
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